卒FIT後の売電どうなる?
2024〜2026年の賢い選択肢まとめ
2026年5月更新 | さや
こんにちは、さやです。我が家はセキスイハイムで2021年に太陽光発電(5.76kW)を設置し、東京電力のFIT単価19円/kWhで売電しています。FIT期間は10年間なので、我が家の場合は2031年頃に「卒FIT」を迎える予定です。
2011〜2013年に太陽光を設置した方はすでに卒FITを経験されているか、まさに直面している時期です。「FITが終わったらどうなるの?」「売電を続けた方がいい?蓄電池を導入すべき?」という疑問に、2024〜2026年の最新情報をもとにお答えします。
① 卒FITとは?FIT期間中との違い
FIT(固定価格買取制度)とは、太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を、国が定めた固定単価で10年間(住宅用)買い取ることを保証する制度です。FIT期間が終了することを「卒FIT」と呼びます。
卒FITを迎えると、それまで保証されていた固定単価での買取が終了し、売電先や単価を自分で選ぶ必要が出てきます。放っておくと自動的に既存の電力会社の低単価プランに移行してしまうため、早めの対策が重要です。
・単価は設置年度によって異なる
・2021年設置の場合:19円/kWh
・10年間変わらない安定収入
・売電先を自分で選ぶ必要がある
・大手電力会社は7〜9円/kWh程度
・新電力なら12〜15円超も可能
② 卒FIT後の売電単価はどのくらい?
卒FIT後の売電単価はどこで売るかによって大きく変わります。全体的な相場感をまとめると以下のとおりです。
| 売電先の種類 | 買取単価目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大手電力会社(そのまま) | 7〜9円/kWh | 手続き不要だが最安値水準 |
| 新電力(固定買取型) | 10〜15円/kWh | セット割でさらに高くなる場合も |
| 市場連動型プラン | 変動(平均10〜15円程度) | 高値期待だが変動リスクあり |
| 自家消費(蓄電池活用) | 実質25〜30円相当 | 買電を減らすことで実質的に高単価 |
注目すべきは「自家消費」の欄です。売電単価が7〜15円でも、その電気を自分で使えば「買電を減らす」ことと同義で、電力会社から購入する単価(25〜30円前後)と比べると実質的にはるかにお得になります。この考え方が卒FIT後の戦略の核心です。
③ 卒FIT後の選択肢は3つ
卒FIT後に取れる主な行動は3つに整理できます。それぞれにメリット・デメリットがあります。
- A
新電力に乗り換えて引き続き売電する
初期投資ゼロ。新電力なら大手より高い単価で売電できる。ただし単価は年々低下傾向。 - B
蓄電池を導入して自家消費を最大化する
売電単価が低くても「買電を減らす」ことで実質的な恩恵が大きい。初期費用はかかるが補助金活用で回収期間を短縮できる。 - C
V2H・おひさまエコキュートで余剰電力を活用する
電気自動車やエコキュートに昼間の余剰電力を使い、夜間の買電を最小化する。最も高度な活用法。
④ 選択肢A:新電力に乗り換えて高く売る
最も手軽にできる対策が、売電先を大手電力会社から新電力に変更することです。大手電力会社の卒FIT後の買取単価は7〜9円/kWhが一般的ですが、新電力各社は10〜15円以上の単価を提示しています。
2026年の主な卒FIT買取プラン(関東エリア例)
| 事業者 | 買取単価 | 条件 |
|---|---|---|
| スマートテック「スマートFIT」 | 最高水準 | 買取のみで契約可能 |
| TERASELでんき「卒FITでんきプラス」 | 13.5円/kWh | TERASELでんきセット契約時 |
| エネクスライフサービス「太陽光電力買取」 | 12.5円/kWh | 買取のみで契約可能 |
| idemitsuでんき「太陽光買取」 | 11.5円/kWh | 電気料金プランとセット |
※上記は2026年1〜3月時点の情報です。単価は変更される場合があります。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。
新電力への乗り換え時には「最低契約期間」「違約金の有無」「電気料金セット割の条件」を必ず確認してください。なかには売電先を変えると電気料金プランもセットで変更が必要な場合があります。乗り換えのタイミングで電気料金プランも見直すと、一石二鳥のコスト削減になります。
市場連動型プランという選択肢も
Q.ENEST(キューエネス)の「エネまかせ」のように、電力市場価格に連動した単価で買い取るプランもあります。2022〜2024年の実績では固定買取型より高値になるケースもありましたが、市場価格が下落すると単価も下がるリスクがあります。ある程度のリスクを取ってより高い収入を狙いたい方向けの選択肢です。
⑤ 選択肢B:蓄電池で自家消費を最大化する
卒FIT後に最も注目されているのが「蓄電池の導入による自家消費シフト」です。昼間に太陽光で発電した電気を蓄電池に貯め、夜間に使うことで電力会社からの買電を減らす戦略です。
売電単価が7〜13円に下がっても、電力会社から買う単価は25〜30円程度です。つまり「売るより使う方が2〜3倍お得」という構造になっています。自家消費率を高めることが卒FIT後の最大の節約術です。
💡 自家消費シフトの効果イメージ
年間余剰発電量:2,000kWh の場合
同じ電力量でも自家消費の方が年間約3万円もお得な計算になります。
蓄電池導入に使える補助金(2026年)
蓄電池を新たに導入する場合、「戸建ZEH化等支援事業」(環境省)の追加補助が使える可能性があります。初期実効容量1kWhあたり2万円・補助対象経費の1/3・上限20万円のうち最も低い額が補助されます。卒FITのタイミングに合わせて補助金申請を検討してみましょう。
既存の蓄電池(我が家のニチコン製4kWh)がある場合も、卒FITを機にモードの設定を見直すことが大切です。FIT期間中は「経済モード(深夜充電・朝夕放電)」が最適でしたが、卒FIT後は「グリーンモード(昼間の太陽光で充電・夕方以降に放電)」に切り替えることで自家消費率が向上します。
⑥ 選択肢C:V2Hとおひさまエコキュートでさらに有効活用
V2H(Vehicle to Home)とは
V2Hとは電気自動車(EV)のバッテリーを家庭用蓄電池として活用する仕組みです。昼間に太陽光で発電した余剰電力をEVに充電し、夜間にEVから家へ電力を供給することで、蓄電池と同様の自家消費最大化効果が得られます。EVのバッテリーは蓄電池より大容量(30〜100kWh超)のものが多く、余剰電力をより多く蓄えられる点が魅力です。
卒FITのタイミングでEVの購入やV2H機器の設置を検討する方が増えており、セキスイハイムでも「e-Pocket」というV2H対応システムを提供しています。
おひさまエコキュートで昼間の余剰電力を活用
「おひさまエコキュート」は、太陽光発電の余剰電力を使って昼間にお湯を沸かす機能を持つエコキュートです。通常のエコキュートが深夜電力を使ってお湯を沸かすのに対し、おひさまエコキュートは翌日の天気予報や発電予測に連動して昼間に沸き上げを行います。卒FIT後は売電単価が低いため、余剰電力を「お湯に変換する」ことで実質的に高単価で利用できます。給湯省エネ2026事業の補助金対象にもなっており、新設・交換時に最大14万円の補助が受けられます。
⑦ どの選択肢が一番お得?比較ポイント
どの選択肢が最適かは、家庭の状況によって異なります。以下のポイントで判断してみてください。
| 比較項目 | A:新電力乗り換え | B:蓄電池導入 | C:V2H・おひさま |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | ほぼ0円 | 50〜150万円 | 50〜200万円超 |
| 年間効果 | 1〜4万円程度 | 3〜8万円程度 | 5〜10万円以上 |
| 補助金 | なし | 最大20万円 | 補助あり |
| 向いているケース | まず手軽に対策 したい方 |
既存蓄電池なし 自家消費率を上げたい |
EV保有・ 給湯器交換時期 |
| 注意点 | 単価は年々低下 契約条件要確認 |
回収に5〜10年 程度かかる |
初期費用が高め EV購入が前提 |
結論として、まず「A:新電力乗り換え」で即対策しつつ、中長期的に「B:蓄電池」または「C:V2H」を組み合わせるのが最も賢い戦略です。Aは初期費用ゼロで実施でき、B・Cは補助金を活用して初期費用を抑えられます。
⑧ セキスイハイムオーナーの場合はどうする?
我が家(セキスイハイム・ニチコン製蓄電池4kWh・ソーラーフロンティア5.76kW)の場合の対応をまとめます。卒FITは2031年頃の予定なので今すぐではありませんが、今から準備をしておく価値はあります。
- ①
蓄電池の設定を今から「グリーンモード」に最適化:FIT期間中でも売電単価(19円)と電力購入単価のバランスによっては自家消費優先が有利なケースも。設定を定期的に見直すことが大切。 - ②
卒FIT通知が届いたらすぐ新電力を比較検討する:満了の3〜6ヶ月前には通知が届くので、そのタイミングで各社の買取単価を比較し、最も条件の良いプランに切り替える。 - ③
蓄電池の増設・交換を卒FIT前後に検討する:現在の4kWhでは昼間の余剰電力をすべて賄いきれないこともあるため、卒FITのタイミングで大容量蓄電池への交換も選択肢の一つ。補助金を活用できれば初期費用を抑えられる。 - ④
おひさまエコキュートへの切り替えを検討する:エコキュートの交換時期(10〜15年が目安)と卒FITが重なるなら、給湯省エネ2026事業の補助金を使っておひさまエコキュートに替えることで昼間の余剰電力を有効活用できる。
⑨ まとめ
📌 卒FIT後の賢い対策まとめ
・卒FIT後は大手電力会社の買取単価は7〜9円/kWhと大幅ダウン。放置は厳禁
・新電力に乗り換えれば12〜15円/kWhまで単価アップも可能(初期費用ゼロ)
・最もお得なのは自家消費シフト。売電より「買電を減らす」方が2〜3倍お得
・蓄電池導入時は戸建ZEH化等支援事業で最大20万円の補助金が活用できる
・おひさまエコキュート・V2Hを組み合わせるとさらに自家消費率アップ
・FIT満了通知が届いたら即行動。放置すると自動的に最低単価に移行してしまう
卒FITは「終わり」ではなく、太陽光発電をより賢く使うための「新たなスタート」です。売電収入は減りますが、自家消費を最大化することで電気代を大幅に削減できます。我が家も2031年の卒FITに向けて、今から蓄電池の設定最適化とおひさまエコキュートへの切り替えを検討しています。同じ太陽光オーナーの方の参考になれば嬉しいです!
※本記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。買取単価は各社・各エリアで異なり変更される場合があります。最新情報は各電力会社の公式サイトをご確認ください。


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