このブログでは、セキスイハイムでマイホームを建築予定の私が、セキスイハイムや家作りに関する情報を発信していきます。
今回は、セキスイハイムのタイル外壁についてお話しします。
セキスイハイムの魅力的な外壁であるタイル外壁は、非常に人気の外壁ですが、費用の問題で採用を見送る方もいらっしゃいます。
そこで、タイル外壁のメンテナンス性や標準のレリーフ外壁との違いについて解説したいと思います。
タイル外壁とは
タイル外壁とは、文字通りタイルが貼られた外壁のことで、セキスイハイムのタイル外壁は、磁器タイルと呼ばれるものになります。
磁器タイルとは、石英、長石、粘土等の無機物を1200℃以上の非常に高温で焼いて作るタイルになります。
セキスイハイムのタイル外壁は、SFCボードと呼ばれる外壁材を下地に、磁器タイルを貼りつけることで作られます。
セキスイハイムのタイル外壁の種類
セキスイハイムにはタイル外壁が何種類か存在し、それぞれデザイン性と価格が異なります。また、鉄骨造と木造で選べるタイル外壁が異なります。
それぞれのタイル外壁について紹介します。
写真は全てセキスイハイムのカタログから引用しました。
鉄骨造
レジデンスタイルN
レジデンスタイルG
ラスティックタイル(ブレイクジョイント)
ラスティックタイル(ストレートジョイント)
Sラティスタイル
スクラッチタイル
上記6種類の中で、レジデンスタイルは少し値段が高めとなっています。
そのため、コスパ重視ならレジデンスタイル以外から選ぶことになると思います。
木造
フォレストサイド
やまのて
セラヴィオW
セラヴィオS
セラヴィオR
木造のタイルに関しては、値段の情報がなかったので、もしご存知の方がいらっしゃれば、コメント欄にて教えて頂けると大変ありがたいです。
鉄骨造と木造のタイル外壁の違い
鉄骨造と木造のタイル外壁を紹介しましたが、実はデザイン以外にも大きく異なることがあります。
鉄骨造はタイルの間にガスケットと呼ばれる目地が存在します。
このガスケットは経年劣化によって20~30年に1度、交換が必要となります。
一方、木造の場合は、タイルを貼り詰めるため、タイル間のガスケットがなく、鉄骨造のタイル外壁に比べ、メンテナンス性に優れます。
一方、鉄骨造は工場でタイル外壁を施工するのに対し、木造は現場でタイルを貼りつけるため、施工の品質は鉄骨造のほうが、安心感があるかもしれません。
セキスイハイムHPより引用
タイル外壁のメリット
続いて、タイル外壁のメリットデメリットについて説明します。
まずは、メリットについてです。
メンテナンス性に優れる
通常の外壁材は、10年~20年に1度の頻度で外壁を再塗装する必要があります。
一方、タイル外壁は元々無塗装のため、再塗装の必要がなく、塗装費用がかからずメンテナンス性に優れます。
塗装費用は、100万円前後しますので、長く住んだ際に、メンテナンスコストに大きく差が出てきます。
セキスイハイムのタイル外壁についても、塗装はもちろん不要ですので、メンテナンスコストが大幅に削減できますが、上述したように、鉄骨造の場合はタイルの間にある目地(ガスケット)の部分は20年から30年単位で交換が必要ですので、完全にメンテナンスフリーではないという点には注意が必要です。
雨で汚れが落ちる
タイル外壁の表面には多くのシリカが含まれています。
シリカは、大気中の水分と反応し、表面に水酸基(OH)と呼ばれるものを生成します。
水酸基は水との親和性が高いため、タイル外壁の表面は、薄い水膜が形成されている状態となります。
その状態で仮に汚れが付いたとしても、雨によって表面の水膜とともに汚れが流されるため、雨で汚れを落とすことが出来るという特徴があります。
そのため、タイル外壁は非常に美観を保ちやすいといえます。
耐火性に優れる
タイルは、元々高温で焼いて作ることもあって耐火性に優れた素材です。
そのため、火事で外壁の表面温度が高くなった場合でも、焦げ付きなどはなく、見た目がほとんど変化しないといった特徴があります。
タイル外壁のデメリット
続いて、デメリットについてです。
初期費用が高くなる
タイル外壁は、レリーフ外壁に比べ30坪の2階建てで、少なくとも100万円程度は高くなります。
さらに、レジデンスタイル等では、もう少し高くなってしまうと思います。
初期費用が高くなることで、住宅ローンの借入金が上昇してしまうため、金利分を含めると支払額はさらに高くなってしまうことになります。
デザインの好みが分かれる
タイル外壁は重厚感があって、デザイン性に優れるといった意見もある一方、サイディングに比べ、単調なデザインとなりあまり好きではないという意見もあります。
デメリットというよりは、好みが分かれるといった感じです。
また、レリーフ外壁は、再塗装時にこれまでの色から変えることで、家の外観を大きく変えることも可能ですが、タイル外壁は塗装を必要としないため、ずっと同じ見た目になります。
レリーフ外壁とのメンテナンスコストの違い
では、レリーフ外壁とタイル外壁のメンテナンスコストを比較してみましょう。
まずは、一般的な塗装の塗り替え頻度とされている15年毎にレリーフ外壁を塗り直した際のシミュレーションです。
レリーフ外壁のメンテナンス費用は、足場代と塗装費用と目地の交換で120万円としました。
タイル外壁は、15年毎の高圧洗浄によるタイル洗浄代を5万円とし、30年毎の目地の交換を足場代含め30万円としました。
目地の交換頻度は、レリーフ外壁と違っていますが、タイル外壁の場合はガスケットと呼ばれる目地になるため、交換頻度を長めの30年としています。
表1 メンテナンスコストのシミュレーション(10年毎の塗装)
初期費用 | 15年 | 30年 | 45年 | 60年 | 合計 | |
レリーフ外壁 | – | 120万円 | 120万円 | 120万円 | 120万円 | 480万円 |
タイル外壁 | +100万円 | 5万円 | 35万円 | 5万円 | 35万円 | 180万円 |
このシミュレーションでは、60年間のメンテナンスコストの差がタイル外壁とレリーフ外壁で400万円あり、初期費用の100万円を差し引いても300万円タイル外壁の方が得ということになります。
続いて、20年に一度レリーフ外壁の塗装を行った場合を考えます。
表2 メンテナンスコストのシミュレーション(20年毎の塗装)
初期費用 | 20年 | 30年 | 40年 | 60年 | 合計 | |
レリーフ外壁 | – | 120万円 | – | 120万円 | 120万円 | 360万円 |
タイル外壁 | +100万円 | 5万円 | 35万円 | 5万円 | 35万円 | 180万円 |
塗装の頻度を下げた場合のシミュレーションでも、60年間のメンテナンスコストの差が280万円あり、初期費用の100万円を差し引いても180万円タイル外壁の方が得ということになります。
そのため、タイル外壁の初期費用は高くてもメンテナンスコストを考慮すると、タイル外壁の方が得ということになります。
具体的には、30年以上住む場合は、特になる可能性が高いと思います。
マイホームは30年以上住むという方がほとんどだと思いますので、タイル外壁は非常にお得な外壁ということになります。
タイル外壁を採用できない商品
セキスイハイムの商品の中でも、スマートパワーステーションアーバンでは、タイル外壁を採用できません。
スマートパワーステーションでタイル外壁を採用する場合は、アーバンではなくFRやGRなどの別のスマートパワーステーションにする必要があります。
我が家はレリーフ外壁
ここまで、タイル外壁について説明し、メンテナンスコストの差からタイル外壁がお得だとお伝えしました。
しかし、実は我が家はレリーフ外壁を採用しました。
理由としては、単純に見た目の好みがレリーフ外壁の方が好きだったためです。
私達は、まだ家作りを始めてすぐの頃にセキスイハイムの分譲地に行きました。
分譲地の中で一番好みの外壁を聞かれた際に、私達が選んだのがレリーフ外壁だったのです。
その時はタイル外壁のメンテナンス性の高さなど、タイル外壁に関する知識が全くなかったため、後からそれを知った際はタイル外壁にするか悩んだのですが、結局見た目の好みを優先しました。
これからかかるであろうメンテナンスコストを考えると、少し気が滅入りますが、家の外観は毎日見るものでもありますので、好みの外壁にするのもありだと考えています。
タイルの見た目が気に入らないなら、セキスイハイムで建てるな!と言われちゃいそうですが、セキスイハイムには、他にもたくさん良いと思った点があったので、許してくださいね。
私達がセキスイハイムで建てた理由については、こちらをご覧いただければと思います。
まとめ
セキスイハイムのタイル外壁については以下の通りです。
・セキスイハイムのタイル外壁は、鉄骨造と木造で選べるものが異なり、それぞれ何種類か選べるものがある
・鉄骨造と木造では、ガスケットの有無や施工の場所に違いがある
・タイル外壁は、メンテナンス性や汚れのつきにくさにメリットがある一方、初期費用がレリーフ外壁に比べ高くなる
・タイル外壁のメンテナンスコストは、レリーフ外壁に比べかなり低く、トータルコストの面でレリーフ外壁よりお得になる可能性が高い
最後までご覧頂きありがとうございました。
YouTubeでも動画をアップしていますので、そちらでもご確認頂けます。
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